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2019.9.28

映像・動画を撮る前の準備

スマートフォンの動画撮影機能の発達、カメラブーム、Youtubeの登場などが重なり、今では個人レベルで映像制作を趣味にしたり、仕事にする人や多くいらっしゃいます。ただ実際にクライアント様からの依頼があっても、どのようにアプローチしていったらよいでしょうか。今回は私たちがふだん映像を制作するにあたって行っている作業の流れをご紹介します。映像制作といえば、撮影・編集風景を想像する人がほとんどかと思いますが、実際はその前の準備段階が非常に重要です。さまざまな制作案件の中での一例を見ていきましょう。

#01 映像制作のワークフロー

映像制作と一言でいっても、さまざまな目的や意図の「映像」があります。ただし基本的なフローはあまり変わらず、ほかの制作会社においても、おおよそこれから紹介する手順に沿って映像制作に取り組んでいるかと思います。これから勉強していく方や、趣味で始められたい方がいれば以下のフローに従って、一度制作にかかってみてください。
今回は制作会社がクライアント様から映像制作の依頼を受けて対応するケースでご紹介いたします。おおよそ簡単に言うとこんな感じの流れになるでしょうか。

  • ヒアリング→企画・シナリオ作成→撮影→編集・音入れ→試写→納品完了

それでは、それぞれを詳しく解説していきましょう。

1.ヒアリング

映像を作るにあたって、最も重要なのが一番はじめのヒアリング段階です。この時点で間違った方向に進んでしまうと、途中で軌道修正をかけるのは至難の業。また一番出だしに戻ってしまうので納期に間に合わなくなってしまうでしょう。それを防ぐためにも、一番初めのクライアント様との打ち合わせは非常に重要です。
お伺いする項目は映像に関わるすべてにおいて。予算・納期・制作の目的・内容・ターゲット・なにを最も伝えたいか、などなど、クライアント様が具体的にイメージしているテーマやメッセージがあれば、方向性が定まりやすいのでそれを聞き出すことが肝心です。もし具体的なものがなかった場合でも、制作側がイメージした内容で、先方の認識とのズレがないかどうかもチェックします。詳細まで打ち合わせを綿密に行うためにも、この初期段階にしっかりと時間をかけることも重要です。

2.企画・シナリオ作成

ヒアリングで得た情報を元に制作の方向性が決まったら、それらに従って企画書を作成します。企画書には、一般的にクライアント様が見てイメージを膨らみやすいように簡単なラフ画などを作成して添付します。〝ラフ画〟とは、文字通りラフに描かれた絵のこと。大まかなイメージを浮かべるために、細部の描写や綺麗さまではこだわらずに簡単に描いたものを指します。企画が通れば、予算に沿って各制作スタッフを選定・依頼、またシナリオも作成を進めます。
シナリオはおおかた数稿作成するかと思います。一発でOKをもらおうと練りこむよりも、初稿を提出してフィードバックをいただき、それに沿ってまた内容を詰めていき、またフィードバックをもらう。これを数回繰り返すことで、お互いのイメージが形になっていきます。最終的にできあがった台本を元に、撮影のロケーション選定や道具・人物の手配を進めます。

3.撮影・編集

さあついに撮影パートにはいります。この時点で、すでに台本が仕上がっているのでそれに沿って撮影を進めていきます。機材のセッティングを確認し、テスト撮影で音声などの問題がないことを確認できれば、本番の撮影をおこないます。撮影は各シーンごとに行うので、撮影が終わればそれらをつなげて一本の映像に仕上げる編集作業を開始します。
まずは重要シーンが漏れていないか、しっかりと撮影が完了できているのかを確認するために仮編集から行います。仮のナレーションやBGMなどを差し込み、全体として問題がないことを確認できたら、本編集にすすみます。

4.音入れ

映像の編集作業が完了したら、最後に音入れを行います。スタジオなどでナレーション収録をしてBGMや効果音などを加えて映像に差し込んでいきます。一般的にはここでクライアント様に立ち会っていただき、音楽のイメージなどを共有しながら最終段階を作り上げていきます。

5.試写後、納品

すべての編集作業が終われば、クライアント様に一度見ていただきます。そこでフィードバックをいただき、また少し修正を加えます。この段階ではよっぽどのことがない限り再度撮り直しすることはありません。あくまでも、ナレーション内に間違った情報がないか、読み違いがないかなどの細かな部分のチェックを行います。
そして、最終的なOKがでれば、納品して完了です。

#02 準備機材に関して

映像制作の一連の流れはイメージついたでしょうか。撮影・編集スキルが大切なのはもちろんのことですが、クライアント様の考えているイメージをしっかりとヒアリングし、汲み取って形にする能力も非常に重要です。企画書まで進めたら、つぎは撮影パートで必要な機材をご紹介しましょう。

1.カメラ

まずはこれが無ければ始まりません。動画を撮影できるものであれば、ビデオカメラでも一眼レフカメラでもなんでもOKです。最新スマートフォンでも撮影は問題ないでしょう、解像度の高いものほどより鮮明な映像を撮ることができます。制作の意図にもよりますが、映像美でこだわるよりも内容が大切なので、機材にこだわりすぎる必要はないかと思います。たとえば、ミラーレスは一眼レフほどにかさばらないのも利点で、ライターなどが職業の方であれば、十分なスペックを持っています。

2.+αのカメラ機材

作品に幅をもたせるために一眼レフだけではなく、Goproやドローンなどを使って動きのある映像を撮影することもおすすめします。実際に映像制作に関わっていくと、これらの撮影カットを使っただけの映像よりは、基本的に一眼レフなどを使った映像に動きのあるカットを加えるために、その他のカメラを取り入れることが多いと気づかれると思います。プラスアルファの機材として準備しておくと、作品の幅が広がりクライアント様の要望に応えやすくなりますが、それぞれ価格も安くないので需要とのバランスを考えた上で購入を検討しましょう。また、三脚やマイクなどの機材もそれぞれお気に入りを揃えておきましょう。

3.映像編集ソフト

有名な〝ムービーメーカー〟や〝iMovie〟などをはじめ、各メーカーから様々なソフトが開発され販売されています。それぞれに各特性があり、どんなムービーを制作したいか、によってどのソフトを使うかが変わってきます。初心者の方には、前述のムービーメーカーかiMovieで十分かと思います。まずは映像編集という作業になれるところから始めるためにも標準装備のソフトで探りながら制作していくのも方法の一つです。

#03 撮影前の準備

近年では、撮影機材や映像編集ソフトが個人でも簡単に手に入るようになり、映像制作がより身近になってきました。それぞれ価格においても安価なものも登場し、個人でも高いクオリティで制作を楽しめるようになったといっても過言ではありません。機材を用意し、撮影までの作業の流れを掴んだらあとは実際の撮影前準備を始めましょう。
映像制作において、撮影や編集技術はもちろん大切ですが、撮影前の準備が作品の品質に大きく関わってきます。
どんな映像にするのか、ストーリーや絵コンテの作成、ロケハン、撮影許可の申請、機材準備、スケジュール作成、キャスティング…などなど。


ロケハンとは、ロケーションハンティングのことを指しますが、実際に撮影する現場でテストを行うことで本番のイメージを固めていきましょう。太陽光の向きや、どのくらい日差しが入ってくる場所なのか、など光量や光のあたる場所によってそのシーンの印象はがらっと変わります。太陽光を見ることが重要なので、実際撮影する時間帯と同じ時間帯にテストを行いましょう。また、撮影許可申請が必要なところであれば必ず申請して当日にトラブルにならないように気を付けましょう。

まとめ

今回は撮影するまでの準備や、撮影のワークフローをご紹介しました。あくまでも一例のため、クライアント様や、撮影目的によって異なる場合もありますが、共通して映像制作においては準備が要ということは絶対的に言えるポイントでしょう。実際の撮影風景や技術に関するお話はこれからのブログでお話しできればと思います。

     

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