BLOG

2020.7.2

撮影の持ち物・制作グッズについて

CM撮影に制作部は何を持っていくのでしょうか、、?
今回は、撮影時の持ち物=制作グッズを一部ご紹介したいと思います。
撮影現場で活躍するモノや、特殊な道具などの用途のご紹介で、映像制作の裏側が少し見えてくるかもしれません。

制作物の量について

今回はある程度の規模の撮影での持ち物を想定しています。
もちろん現場によって準備するものが大きく変わっていきます。撮影スタジオで2〜3日以上の撮影など、移動の少ない撮影ですと、あったら便利そうなモノは一式持っていくことが多いです。

「制作部さん、○○は持ってたりしないよね..?」というリクエストに対して「ありますよー」と、すぐ現場に持っていけるのは素敵な制作です。スムーズに撮影が進みます。

しかし、撮影の規模やロケ現場によって、持ち物を最低限の量でコンパクトに持っていくのもスマートで重要なことです。

移動や管理の負担が減ります。現場で調達できる場合などもあります。時と場合に合わせて、考えて準備をしていくのも制作の仕事なのです。

では、撮影によく持っていくグッズを紹介します。特殊な道具は補足説明用途を添えています。

テープ類

はじめに、このテープを持っておけば安心というものをご紹介します。

パーマセル(白/黒)

和紙のような紙をベースに高級な糊が使用されていて、簡単に切り貼りでき、粘着力が高いが跡が残らない。熱に強く、電源ケーブルなど高温になるところにも使用可。絶縁テープとしても使用可。白と黒とベージュがあり、太さも25mm(細)と50mm(太)がある。(ex)バミり。白パーでバミり、油性ペンでメモをすることが多い。

養生テープ

仮固定してきれいに剥がせる粘着テープ。手で切れ、作業性に優れます。パーマセルを使用しないといけないほど繊細ではない場所への仮固定によく使用する。(ex)スタジオの床に張り巡らされている延長コードを固定して事故防止

ガッファーテープ

手でちぎることができ、難燃性、耐水性に優れ、パーマセル程ではないが剥がしても糊が残りにくい。カラーがバリエーションが多く、艶消しなので、合成撮影時に大活躍。(ex)ケーブル類の結束用、機材の仮補修用、ライティングの目張り

白ガム

白のガムテープ。強力な粘着を要する際に使う。貼った面を痛めやすい。

黒ガム

黒のガムテープ。強力な粘着を要する際に使う。(ex)黒幕を貼り付ける

布両面テープ

強力な粘着の両面テープ

ナイスタック

布両面ほどの粘着が必要でない場合に使用。厚みも薄いので、布両面ほど浮きが目立たない。

マスキングテープ

粘着力が弱く剥がしやすいため、仮止めに使用。

デルマトグラフ

フィルム面やテープ類に書くことの出来る色鉛筆。白・赤・黄・紺などの色がある。

スプレー系

次に、スプレー系の必須グッズをご紹介します。

ダリングスプレー

光物を撮影する際のハレーション防止スプレー。写真撮影時、ライティングによる被写体の光線反射を防ぐ、つや消しスプレー。「光り物」の商品にスプレーする事で反射しなくなる。

ダリングクリアー

ダリングスプレー専用の除去スプレー。簡単にふき取れる。

フッ素潤滑剤

いわゆるサッシなどに使用する潤滑剤。ゴム・プラスチック・木・紙にも使え、滑りがよくなる。

シールリムーバー

シールをきれいに剥がすことのできるスプレー。(ex)商品に貼ってあるシールをきれいに剥がす

スプレーのり

広い面を張り合わせたい時に便利。「55」や「88」など、粘着の強さでいくつか種類がある。

エビアン

エビアンフェイシャルスプレー。カルシウムイオンを含んだ100%ナチュラルミネラルウォーター。ミスト状に噴射。顔や体に水を吹きかける必要がある場面での使用。

水滴スプレー

理想的な水滴を作るのに便利。流れ落ちにくい。

その他 制作グッズ

カチンコ

どのカットの何テイク目かを記入し、カメラが回った一瞬だけそれを撮すことで、編集時に何のデータかわかりやすくなる。また、カチンコを打つと、後の映像データと音のデータをぴったり合わせる作業が楽になる。

スクリプト

どのカットの何テイク目は、どのような映像だっかたを、メモをしていく用紙。ライティングや演技が変わったテイク、OKテイクを書き込むことで、編集時の参考になる。

その他

  • メジャー  :大きな巻尺/3mほどのメジャー、どちらも使い分けて使用。
  • 延長コード :PCやモニター、ドライヤーやブロアーの使用など、電気が必要な場面は多い
  • 拡声器 :大きなスタジオやロケ場所によって、拡声器を使用して、スタッフ全体にアナウンスをする
  • スケッチブック  :(ex)カンペなどに使用
  • ペン類
  • 軍手
  • タオル
  • ウエス
  • ゴミ袋  :絶対つかいます!
  • キッチンタオル  :吸水性がよく、清潔。(ex)吐き出しなど
  • リードペーパー  :水は吸わないが、油系を吸う際に使用。
  • ティッシュ
  • ウエットティッシュ
  • 霧吹き
  • エタノール  :カメラ前のお掃除(映り込んでいるホコリや汚れを落とす)の際に、便利
  • ラッカーシンナー
  • ロープ
  • テグス
  • 角材/アクリル材  :小さな被写体を底上げする際に使用。小さな箱馬のような役割
  • 乾電池
  • ドライヤー
  • コロコロ/掃除グッズ
  • ドライバーセット/ペンチ/ニッパー
  • 接着剤
  • 注射器  :容器の中の液体の量を調整する時など、液体の微調整に。
  • じょうご
  • 結束バンド
  • ゴム手袋
  • :ホコリを払う、など。
  • AVケーブル/コネクタ
  • スタンドイン衣装:本番の衣装に似た形、色味の衣装を用意し、スタンドインに着てもらうことで、より本番に近い形でシミュレーションができ、カメラやライティングの確認に役立つ。

サービスまわり

  • 救急箱
  • マスク
  • お盆  :現場でも役立つ。商品を運ぶときや、一気に小物をたくさん、運ぶ際に便利。
  • 紙コップ
  • 紙皿
  • お箸
  • ストロー  :特に、演者さんのメイクが落ちないようにストローで飲んでもらうことがある
  • スプーン/フォーク
  • 爪楊枝
  • カゴ
  • 敷き紙
  • ラップ
  • アルミホイル
  • ひざかけ  :スタジオは冷えやすいため
  • ざぶとん  :現場でも役立つ。演者だけでなくスタッフも長時間辛い体勢になることが多い。
  • クッション
  • スリッパ
  • コットン
  • 綿棒
  • 爪切り
  • 髪どめ/髪ゴム  :特に、スタンドインが、演者の髪型に似た髪型にしてもらう際などに使用
  • 雑誌  :長時間の撮影の際は、クライアントや演者の待ち時間ができてしまうため、楽屋には雑誌や楽しいグッズを置いておくことがある

ロケ先で必要か確認

  • 姿見
  • 衣装ラック
  • 卓上鏡
  • ライト  :ロケ先で楽屋スペースを手作りする場合、十分なライトがないとヘアメイクができないため
  • アイロン/アイロン台
  • ほうき/ちりとり  :ロケ先で掃除をする必要がある場合。(ex)落ち葉など
  • アップルボックスセット  :薄い順に、パンケーキ、クォーター、ハーフ、フル、がある。
  • 脚立
  • ドラムコード
  • 電気ポット
  • ロケテーブル
  • イス
  • クーラーボックス
  • パンチカーペット  :床面や壁の汚れ、傷を防止(ex)床に敷き、カメラ機材を置く
  • 毛布、クッションマット  :養生用として使用。床面や壁の汚れ、傷を防止
  • プラダン  :建物の壁やドアなどに養生が必要な場合、プラスチック段ボールで保護する
  • エアキャップマット  :大きなプチプチ。ロケ先の養生に。
  • ブルーシート
  • 梨地ビニール  :つやがなく、べたつき感のないビニール地。雨風をしのぐなど用途は色々(ex)機材にかけておくなど
  • ホース
  • バケツ/カゴ/台車
  • トイレットペーパー  :ロケ先で必要か要確認!備え付けの分で足りない場合もある。

天候や季節によって、、

  • 傘/カッパ
  • カイロ
  • ベンチウォーマー  :演者さんなど、待機している間に衣装の上からきてもらったり、寒い場所での撮影時に。
  • 日傘/熱中症対策グッズ
  • うちわ/扇子

制作バッグの中身

いわゆる「制作部」が身につけている小さなカバンがあります。肩にたすき掛けにしているカバンの紐にはたくさんのテープ類がぶら下がっているイメージがあるのではないでしょうか。その中身に何が入っているのでしょうか、、?

  • 油性マジック  :バミリに書く、カンペに書く
  • ペン類
  • デルマ
  • ホワイトボードマーカー :カチンコ用
  • レンズクリーナー :掃除用に
  • ブロアー  :レンズの掃除だけでなく、カメラに写ってしまっているの机の上のホコリなどを除去するなど
  • カッター
  • ハサミ
  • ティッシュ
  • ピンチ  :アルミ製のクリップのこと
  • ピンセット  :指先では難しい、細かな調整に
  • メジャー
  • 小銭  :10円で回すネジなど
  • 白パーマセル  :主にバミリ用
  • 黒パーマセル  :主にバミリ用
  • 養生テープ
  • (etc…撮影内容によって入れ替えます)

いかがでしたでしょうか。少し、撮影の裏側を垣間見えたでしょうか。撮影準備をしている制作アシスタントは、こちらを参考に忘れ物がないかチェックにできそうですね。
まだまだこれは一部分になりますが、また面白い撮影お役立ちグッズがあればご紹介したいと思います。

     

人気記事

 

おすすめ記事

     

新着記事


月別アーカイブ

Instagram