最近は業種・分野を問わず、さまざまな企業で動画によるマーケティングが行なわれています。動画によるマーケティングと聞くと、多くの人がBtoCのマーケティングをイメージするかもしれませんが、BtoBでも動画は活用されており、高い効果が得られるため、注目されるようになりました。そこで今回は、BtoB動画の制作について、制作のポイントや活用シーンを解説します。
まずはBtoBの動画がなぜ需要が高まっているのか、こちらで解説します。
近年は急激なインターネットの進化や普及が進んだことによって、多くの分野で動画広告が用いられるようになりました。また、新型コロナウイルスの流行によってライフスタイルが変化したことも、動画広告市場拡大の後押しになりました。株式会社サイバーエージェントの調べによると、2024年の動画広告市場は昨年対比115.9%の7,249億円に到達し、2025年には8,408億円、2028年には1兆1,471億円に到達する見込みです。特にスマートフォンの割合が大きく、手軽にどこでもネットが利用できる現代では、動画広告はBtoBでも高い効果が期待できます。
動画広告を出すことで、商品やサービスの認知度があがるだけでなく、より詳しい情報が伝わりやすくなります。紙やパンフレットの情報は文字での情報が多く、写真やイラストが入っていてもわかりにくいことがあります。特に、形がないサービスなどはなかなか効果やメリットが伝わりません。しかし、動画を作ることで動きや音が加わり、紙媒体での資料に比べてより多くの情報を理解しやすくなります。無形商材も利用シーンや効果を動画で伝えられることで、導入後のイメージをしやすくなるでしょう。
動画は一度作れば、他の用途にも活用できます。たとえば、動画広告は営業資料としても情報がわかりやすく伝えられるので、口頭説明だけよりも高い訴求効果を得られるでしょう。また、競合他社がまだ動画広告を制作していない場合、差別化にも役立ちます。競合他社が動画を作っている場合でも、内容や見せ方などを工夫することで、差別化しやすいでしょう。
BtoB動画を制作する際は、以下の6点に注意することが大切です。
当たり前のことではありますが、BtoBとBtoCではターゲットとなる顧客は別の特性があります。よって、BtoBとBtoCばどちらをターゲットにしているのかを明確にし、マーケティング戦略を変えることが大切です。特に、BtoCに比べてBtoBは企業が相手になるため、合理的な判断を重視する傾向にあり、意思決定の時間も長くなります。具体的な数字や効果など、わかりやすく伝えられるようにしましょう。
動画制作をする前には、必ず目的やターゲットを明確にしておきましょう。目的によって適した動画の内容や構成が異なるため、あいまいな設定のまま制作に入ってしまうと、動画の方向性を見失いかねません。具体的な目的やターゲットを設定することで、どのような伝え方をするとよいのか、判断しやすくなるでしょう。
商品やサービスの紹介動画を制作する場合は、できれば最初のほうにサービスや商品名を入れておきましょう。最初に名前を憶えてもらうことで、その後の動画も内容が伝わりやすくなり、親しみを持ってもらう効果が期待できます。名前を出す際は、印象に残りやすいような演出やフォントを使うのもおすすめです。
企業での決定は会社側へのメリットや利益がわかりやすく伝えることが重要です。よって、論理的な説明が訴求に繋がります。信ぴょう性を高めるために数字やグラフなどで見やすくする工夫をする他、ストーリーや構成の工夫によって企業側が導入後のことを想像しやすくするとよいでしょう。
動画のクオリティは、ブランドイメージにも影響を与えます。クオリティが低いとブランドイメージを損なうリスクがありますが、反対にクオリティが高いとブランドイメージもアップする可能性があります。BtoB動画を得意とする制作会社に依頼することで、企業にとって印象がよく、クオリティの高い動画が作れるでしょう。
動画は利用するシーンや配信媒体によって、適切なサイズや動画の尺、動画の比率などが異なります。よって、最初にどのようなシーンで利用するのか、配信媒体は何にするのかを考えておくことが大切です。事前にしっかり計画しておくことで、動画による効果もより高いものになるでしょう。
続いて、BtoB動画の活用方法について、6種類を例として紹介します。
広告系の動画は、商品やサービスの認知拡大、リード獲得を目的に作られることが多いです。また、最近では動画配信サービスの利用者が急激に増えたことを受け、広告系の動画も急激に需要が高まりました。SNS、YouTube、TikTok、LINEなど幅広いシーンで活用されています。
展示会などのオフラインイベントでは、動画を使うことでわかりやすく説明できることから、よく用いられています。動画によって周囲の人々から興味関心を持ってもらえるきっかけになるので、一度で大勢にアピールできる点がメリットです。また、サービスや商品の事例動画を作れば、具体的に導入後のことを考えられるようになり、必要とする企業に情報が届きやすくなります。
自社サイトやホームページは、多くの人が企業のことを知りたいときに閲覧します。よって、自社サイトに動画を掲載することで、どのようなサービスや商品を提供しているのかが明確になります。また、動画の内容や演出を工夫することで、ブランディング効果も期待できるでしょう。
マニュアルや解説は文字や写真などの情報だけでは、理解が難しいことがあります。しかし、動画を見ることでどのようにすればいいのかが具体的に理解できるようになり、より多くの情報も頭の中で整理しやすくなります。また、動画は繰り返し見ることができるので、理解を深めるための復習や自主学習としても用いられることが多いです。サービスなど形がないものの説明や、複雑なものも簡単に説明できることから、動画はマニュアルや解説としても役立つでしょう。
動画は商談や営業にも用いられています。商談や営業は、担当者の技量によって差が生まれてしまいます。しかし、動画を商談や営業に活用することで属人化を防ぎ、誰にでも平等な商品・サービス紹介ができるようになることがメリットです。言葉での説明が難しいことでも、動画であればわかりやすく説明できるので、営業担当者が誰であっても均一な営業が可能になります。
求人や社員教育でも動画は便利です。繰り返し使えるので、毎回必要になる説明は動画化することで、説明の手間を省けます。また、動画の尺も変わらないため、説明会などの進行が進めやすくなるでしょう。サービスや商品への理解が深まり、企業への帰属意識を持たせる効果も期待できます。
BtoBの動画では以下のような動画の需要が高い傾向にあります。どのような動画を作るのか悩んだら、参考にしてみてください。
自社のヒストリー、事業内容、ブランド、サービスなど会社のことをよく知るために説明が必要なものは多岐に渡ります。文章を読むよりも短時間で理解ができる会社紹介動画は、効率よく自社のことを知ってもらいたい場合に便利です。また、ストーリー仕立てで動画を制作すれば、最後まで興味を持って見てもらえるでしょう。企業イメージの向上やブランディング効果も期待できるため、取引先やパートナー候補への資料としても役立ちます。
商品やサービスの価値をわかりやすく伝えられる動画は多くのシーンで需要があります。導入後の効果や事例を交えて説明することで、具体的に理解ができるようになり、高い訴求効果が期待できるでしょう。特に、口頭説明では伝わりにくいことや、形のないサービスの事例を紹介しやすいことも動画のメリットです。
商品やサービスを実際に利用している人に対してインタビューをすることで、潜在顧客に対して高い訴求効果を期待できます。インタビューを紹介することで、商品やサービスに対する信頼感も生まれるでしょう。他にも、従業員に対するインタビューは人材募集をする際に就職後の働き方を伝える効果が期待できます。
短時間で商品やサービスの印象付けができる広告動画は高い需要があります。商品・サービスの理解を深め、認知力向上やブランディング効果があるため、多くの企業で用いられるようになりました。短時間でインパクトがある広告も動画なら作りやすく、複数のプラットフォームで流用できることが強みです。
最後に、動画制作の流れを紹介します。初めて動画制作をする場合は、流れを把握しておくことでスムーズに制作が進めやすくなりますのでぜひ確認しておいてください。
まずは動画制作の目的や伝えたいことを考えます。動画の目的を明確にすることで、最後まで動画の方向性がブレません。また、動画のターゲット層を考えておくことで、どのような演出や適切かの判断がしやすくなります。企画段階では動画の内容や、納期、予算、スケジュールの管理等も行います。
動画の構成では、企画段階で考えた内容を基に具体的な内容を考えていきます。また、撮影方法や、必要なものもまとめてリスト化します。撮影方法によっては動画制作にかかる費用が大きく異なるので、注意しましょう。
必要なものが準備できたら、企画の内容に沿って撮影を始めます。フォントや音源などの素材は基本的に購入することが多いですが、最近は無料で使えるものもあるので、うまく活用することで制作費を抑えられるでしょう。屋外での撮影は、天候によってはスケジュール通りに進まないことがある点に注意しましょう。
音声や音楽、フォント、画像・イラストなどを追加して撮影した動画を編集していきます。動画のクオリティは編集によって大きく左右されるため、不安なことや疑問があれば必ず納品前に確認しておきましょう。また、動画のインパクトだけでなく、情報が伝わりやすいかという観点からもチェックしておくことをおすすめします。
BtoBはBtoCに比べて高いクオリティの動画が求められます。よって、信頼できる制作会社に依頼することが、動画制作を成功に導くカギとなります。
CapWorksでは、これまで800社以上1,200件もの豊富な取引実績があり、BtoB動画も安心してご依頼いただけます。企画・提案だけでなく修正も無料で対応しておりますので、初めて動画制作を考えている方もまずはお気軽にご相談ください。