Instagramで動画広告を配信しようと考えているのではないでしょうか。
Instagramは国内3,300万人以上(2019年3月時点)、世界では10億人以上のアクティブユーザーを誇るSNSです。
2億人以上のインスタグラマーが毎日1つ以上のビジネスプロフィールにアクセスしていると言われており、ブランドと生活者を繋ぐ重要なフィールドにもなっています。
最近では多くの企業がブランドのビジネスアカウントを作成し、投稿したり、広告を打ち出しています。
そこで本記事では、Instagramの動画広告の種類や制作する際のポイントについて解説します。
instagramの広告は投稿される場所で大きく下記の2種類に分かれます。
それぞれ順番にご説明します。
ストーリーズ広告は、ストーリーズ内で縦長のフルスクリーンで表示される広告です。
2016年に提供が始まった機能で、保存しないかぎり一般の投稿は24時間で消えます。
フルスクリーンであり、通常のストーリーズ投稿を見る流れで表示されるため、ユーザーの目に留まりやすいというのが特徴です。
ステッカー、絵文字、GIFなどの楽しいクリエイティブツールを使って投稿する写真や動画を加工できるのも特徴です。
フィード広告は、Instagramのタイムラインに流れてくる広告です。
ユーザーの通常の投稿と同じ形式で表示されます。
2010年からある機能で、投稿はフルスクリーンではなく一定の枠内に表示され、削除しないかぎりアカウントのプロフィールに残ります。
主に、上記2つの場所に動画広告を出すことができます。
投稿ではなく、広告を出すことで、ユーザーにビジネスアカウントがフォローされていなくても、コンテンツを視聴してもらうことができます。
ここでは、実際にストーリーズ広告にはどのようなものがあるか、特徴と例をあげて見ていきます。
スマホ上で動画を見る際、縦型の全画面動画は、スクエアや横型の動画に比べ没入感が高い印象になります。
こちらは映画のようなテイストのクオリティの高い映像を使用しています。
縦の全画面で没入感があるので、世界観に引き込まれます。また、途中からは上下の分割画面で2つの別のストーリーが同時進行しているような演出がされています。
こちらの映画予告動画は、縦長の全画面をあえて画面分割をしており、動画の手前にキャラクターが現れるというギミックを使ってインパクトを与えています。
日々馴染みのある手のひらサイズのスマートフォンは、リアルな感覚に近く、没入感もあるので実体験をしているような印象を与えます。そのため、タレントの舞台裏などの動画もストーリーズに非常に適しています。
こちらは、ホワイトボードに次々に絵や文字が描かれて、消されていくだけですが、見ていて心地よさがあります。また、早送りで、展開が速いことも気持ちよさの要素の一つでしょう。
こちらは、動画広告ではなく、ブランドのアカウントの静止画のストーリー投稿ですが、面白い仕掛けがあります。
スマホを左腕に当てがうことで、いくつかの腕時計を試着しているような体験ができます。
ストーリーズは、スタンプ、絵文字、GIFなどの楽しいクリエイティブツールや、Boomerang、Hyperlapseのような組み込みのカメラエフェクトを使って拡張できます。
Instagramに備わっているスタンプを使用して、親しみのあるコンテンツに仕上げています。
広告らしさをあえて抑えることで、ストーリーの投稿に紛れ込むようにして、スキップさせないように工夫しています。
CTAとは、広告を視聴したユーザーに行動を促すように仕向けることを言います。
CTAは、即購買などにつながりますので、ストーリー広告で最大の武器とも言えます。
画面下の方に注目をさせ、ウェブページへの遷移やアプリのダウンロードを促しています。このようにCTAの部分に動きがあると、効果も高まります。
こちらは動画の最後にアカウントボタンのタップを促して、ブランドのアカウントページに遷移させるようにしています。
ページにいくと、商品情報を見ることができるため、ブランドへの興味に繋がりやすくなるので、とても効果的です。
また、動画の冒頭から展開が速いところも、ストーリー広告のコツをよく掴んでると言えます。
利用者がストーリーズのコンテンツの視聴にかける時間は、他のメディアよりはるかに短いため、最初の画面から引き付けることがストーリー広告の大事なポイントです。
「画面をタッチすると動画が止まる」
画面にタッチすると動画が止まるストーリーの特性を応用して、高速で写真が変わる動画をタップして静止させ、おみくじのような仕掛けにしている動画などもあります。
遊び感覚でタップをさせて、視聴時間を伸ばすアイデアは効果的です。
そのほかにも使える機能はたくさんあります。
テキスト、フェイスフィルター、メンション、アンケートスタンプ、アニメーションGIF、Boomerang、逆再生、Superzoomなど。
Instagramからどんどんと新機能が追加されていきますので、最新の機能で注目度を上げるのも一つの戦略です。
反対に、フィード広告にはどのようなものがあるか、特徴と例を見ていきましょう。
フィード広告には、アスペクト比のフォーマットが3種類あります。
そのため、別の媒体の広告をそのままインスタにアップすることができたりなど、便利です。
テレビCMの画角に近いサイズ感になります。16:9で撮影、編集したデータを使用する際に、トリミングなどを気にすることなく計画できるため負担になりません。
インスタらしさを最も感じるのはスクエアサイズではないでしょうか。
コメント欄とのバランスも良く、このようなグラフィカルな映像に良くマッチする印象です。
最も大きな画面で映像を見せるには縦型が最適です。
横型、正方形に比べるとやはり、没入感があり、インパクトが出せます。
また、こちらの広告はインスタの自動でループ再生される特性を使っています。同じキャスト同じ動きを繰り返すので、スタイルが変わります。
周囲の様子も少し変化があるのも見ていておもしろいです。
繰り返しのスパンも短いので、次々にスタイルが変わって、どのタイミングから見ても楽しめるような作りになっています。
テレビCMをそのまま使用したり、CM用に撮影した素材を使用して、ハイクオリティな映像をフィード広告に使うことができます。
ストーリーズ広告ではライブ感のある映像が並ぶ中、広告っぽいハイクオリティな映像は浮いてしまい、「広告だ」とすぐ認識されることで瞬時に飛ばされてしまう恐れがあります。
それに比べ、フィードではフォトジェニックな画像、ある程度クオリティの高い映像なども並ぶ中、より魅力的なクリエイティブに目が向けられる傾向にあります。
そのため、ストーリー広告ではあえて、生っぽい映像、親近感のある編集をした広告、フィードでは瞬時に心を掴むビジュアルの広告、といったように作り分けると、より多くの人にメッセージが伝わるのではないでしょうか。
こちらはCMで使用している映像をインスタ用に再編集しているものと見られます。CMと同じ素材を使うことでブランドやキャンペーンのイメージの統一性が保たれます。
インスタ用の編集に関しては、画角を上手く使い、映像に字幕を付けています。
フィード広告では、ストーリーより音声をOFFにして見るユーザーが多いため、音声をOFFにしているユーザーにもメッセージが伝わるように工夫されています。
Instagram広告のキャプションは画像の下に表示されます。2,200文字まで書くことができます。
気をつけなければいけない点の一つとして、動画のサムネイル画像のうち20%以上をテキストが占めると、広告配信のボリュームが減ることがあります。
そのため、動画内のテキストをなるべく減らし、キャプションを活用すると良いでしょう。
キャプションが書けるということは、ハッシュタグをつけることも可能です。テキストの最大ハッシュタグ数は30です。
こちらの広告はハッシュタグを用いたプロモーションを行っており、動画内最後にもタイトルで表示されます。
しかし、動画内のハッシュタグはもちろんタップできませんので、コメント欄のタグ付けにより誘導をしています。
フィード広告にも様々な目的に沿ったCTAが用意されています。
たとえば、コンバージョンを目的とする広告では、以下の行動を促すことができます。
購入する/予約する/詳しくはこちら/道順を表示/上映時間を表示/登録する/ダウンロード/他の動画を見る/申し込む/お問い合わせ/予約リクエスト/メニューを見る/メッセージを送信/音楽を聴く/ゲームをプレイ
現在、ほぼ全てのフィード広告にCTAがついています。このように、メイクをあたかも試したかのような、よりリアルに使用感がわかる動画を添えて、即購入へのアクションにつなげています。
その他にも、おもしろいアイデアのフィード広告がいろいろあります。
こちらは、スクエア型を生かして、正円のクリエイティブにしています。
他の動画や画像と見え方が異なるので、良いアイキャッチになっています。
こちらはトリックのある動画です。キャプションの欄にイルカが飛んでいるような仕掛けがされて、インパクトがあります。
映画の躍動感やわくわく感を表現した、遊び心のある広告です。
カルーセル広告は、1つの広告で最大10件の画像や動画を表示し、それぞれに別のリンクを付けることができます。
1つの広告内にいくつかの素材を配置できるので、アイデア次第で幅広い表現が可能です。
たとえば、複数の商品紹介をしたり、1つの商品やサービスを多面的に見せたり、カルーセルが進むたびにストーリーが進むように設計したりすることなどが可能です。
ネット漫画などは後者の手法がよく使われており、商品の擬似体験が出来る仕掛けになっています。
こちらは、1つの商品やサービスを多面的に見せている広告の一つです。
また、一画面を更に画面分割して、ひと目でこれが何の商品かということ、使用イメージ、カラーイメージが伝わるようにしています。
親指でページを送るスピードは速いですが、その速さで動画や画像を認識・処理してザッピングを行っているのです。
その速さの中でも興味のあるターゲットに刺さり、親指を止めるきっかけを作らなくてはなりません。
Instagramで動画広告を出す場合の規格が決まっています。下記の通りです。
広告規格 | |
再生時間 | ストーリーズ広告:最大120秒 フィード広告:最大12o秒 |
アスペクト比 | ◯ストーリーズ広告 ・1.91:1 ・16:9 ・1:1 ・4:5 ・9:16 ◯フィード広告 ・1:1 ・4:5 ・9:16 |
解像度 | 推奨:1080×1920px 最小:600×1067px |
容量 | ストーリーズ広告:最大4GB フィード広告:最大4GB |
そのため、Instagramで動画広告を流す場合は上記の規格を守る必要があります。
Instagramの動画広告の課金方式には、下記のように4つの方式があります。
それぞれ順番にご説明します。
CPVは、動画広告が10秒以上再生される毎に課金されるコストです。
広告内の商品のジャンルによって費用が変動し、1再生あたり4〜7円ほどと言われています。
CPIは、広告経由でアプリがダウンロードされる毎に課金されるコストです。
CPIの相場は、1インストール100円〜150円前後と言われています。
CPCは、ユーザーが広告をクリックし、リンク先のサイトやアプリに遷移した際に課金されるコストです。
広告内の商品のジャンルによって費用が変動しますが、1クリック40円〜100円で出稿できる場合が多いです。
CPMは、広告が画面に表示された回数1,000件ごとの平均コストです。
計算式は、CPM=費用÷表示回数×1,000で表されます。
ここまでInstagramの動画広告の概要についてご説明してきました。
ここからは、実際にInstagramの動画広告を制作するにあたり、意識するべきポイントを5つご紹介します。
それぞれ順番にご説明します。
動画広告の場合は、冒頭が非常に重要です。
なぜなら、冒頭で興味を惹く内容で無ければ、すぐにユーザーにスキップされてしまうからです。
基本的に広告はユーザーにとって邪魔でしかありません。興味が無い広告の場合はすぐに離脱されてしまいます。
したがって、冒頭2秒でユーザーの興味を惹けるように工夫しましょう。
Instagramの動画広告の規格部分でご紹介したように、ストーリーズ広告・フィード広告それぞれにアスペクト比があります。
そのため、このアスペクト比に沿った動画を制作しましょう。
特に、フィード広告は1:1の正方形、ストーリーズの広告には、9:16の縦型動画クリエイティブにしておくことで、他の投稿に馴染むため、見てもらえる確率が上がるでしょう。
基本的にInstagramの広告はYouTube等とは違い、無音の環境で見られる場合も多いです。
たとえば、通勤・通学中の電車の中やカフェなど、音を出しづらい場所で見る人も多いでしょう。
そのため、音声なしでも情報が伝わる動画にすることが重要です。
テキストや画像、動画といった視覚的な情報を使って訴求するように心がけましょう。
規約により動画の長さは120秒以内と決まっています。
そのため、まずは動画の長さを120秒以内に抑えるようにしましょう。
しかし、120秒丸々広告を見てくれる人はほとんどいません。
特に現代人は忙しく、広告に120秒も使っていられる人は稀でしょう。
したがって、出来るだけ15秒程度の短い動画に抑えることをおすすめします。
どんなに良い広告でも、最後にユーザーに行動してもらわないと、何の意味もありません。
そのため、動画の最後はユーザーの行動(アクション)を促すような演出にしましょう。
行動(アクション)を促す演出には、下記のようなものがあります。
最後に、Instagramの動画広告の設定方法について解説します。
Instagramの動画広告配信は下記の5ステップでできます。
Instagram動画広告用の動画があれば、すぐにでも配信を始められます。
今回はInstagramのフィードの広告について事例を交えてご紹介させていただきました。
ストーリーズの広告も、フィード広告も、アイデアが豊富で楽しいクリエイティブで溢れています。
利用者が多く、まだまだ機能も進化し続けている、可能性の大きい媒体ですので、この機会に研究してみてはいかがでしょうか。
弊社では、Instagram用の動画広告作成のご依頼を承っております。
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