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2026.10.1

海外向けCM制作のポイント|翻訳・表現・文化配慮で確認したいこと

国内で使っている映像を別の市場へ展開するなら、まず「言葉を変えれば伝わる部分」と「場面や訴求から見直す部分」を分けましょう。商品の魅力や使用場面が共通していれば既存素材を活かせますが、視聴者が知っていることや購入する理由が違う場合は、構成の調整も検討する必要があります。

判断の軸になるのは、対象の国・地域、視聴者、伝えたい価値、放映・配信する媒体です。この条件を整理してから、字幕・ナレーション・演出の変更範囲を決めると、制作会社や現地担当者と認識を合わせやすくなります。

この記事では、海外向けCMを企画する担当者に向けて、文化への配慮、翻訳時の注意点、確認のタイミング、依頼する作業範囲を整理します。

既存の映像を活かせるか、企画から見直すかを判断する

最初からすべてを撮り直す必要があるとは限りません。まずは既存映像を見ながら、視聴者が商品の魅力を理解するために、何を補う必要があるかを確認しましょう。

既存映像の状態検討する変更範囲
商品の用途や見せたい魅力が共通し、場面も理解してもらえる字幕・ナレーション・画面内の文字を調整し、既存映像を活用する
商品は共通しているが、重視される利点や説明の前提が異なる伝える順番、コピー、補足説明を見直し、必要なカットを追加する
生活習慣や販売条件が異なり、物語・使用場面が成立しにくいシナリオや演出を見直し、撮り直しも含めて検討する

この表は変更範囲を整理する目安です。どの方法でも、最終的には、その市場で見る人に内容と意図が伝わるかを確認します。

演出の方向性を考えるために広告事例を見比べたい方は、海外CMと日本のCMの違いを、具体的な事例で比較した記事も参考にしてください。

企画前にそろえたい、配信先と視聴者の情報

「海外向け」「英語版」という指定だけでは、必要な表現を決めきれません。同じ言語を使う人でも、商品の知識や利用環境は異なるため、次の情報をできるだけ具体的に共有しましょう。

  • 国・地域と言語:どこに住む人へ届けるか。使用する言語や文字表記をどうするか。
  • 視聴者:年齢層、仕事や暮らし、商品の認知度、使用する本人か購入担当者か。
  • 伝えたい価値:便利さ、品質、価格、ブランドへの共感など、最も覚えてほしいこと。
  • 媒体と視聴後の行動:テレビ・YouTube・SNSなどの掲載先と、購入・来店・問い合わせのどれにつなげたいか。
  • 現地での提供条件:販売している商品、仕様、価格、配送・購入方法が広告の説明と一致しているか。

たとえば、国内では商品名だけで用途が伝わっていても、初めて見る人には使い方の説明が必要かもしれません。「視聴者がすでに知っていること」と「映像で初めて伝えること」を分けると、説明の抜けや詰め込みを見つけやすくなります。

文化への配慮は、セリフと映像をセットで確認する

言葉の意味が合っていても、人物の役割やしぐさ、背景に映るものによって、受け取られ方が変わることがあります。シナリオだけでなく、絵コンテや参考画像を一緒に見せることで、完成後には直しにくい点を早めに確認できます。

人物の関係やユーモアに、共有されていない前提はないか

家族や職場を描く場合は、誰が何を決める場面なのか、登場人物がどう扱われているかを見直しましょう。性別・年齢・国籍などで役割を固定した描写や、特定の人を笑いの対象にする演出は、企画意図と異なる印象を与えないかを確認したい部分です。

言葉遊びや有名な作品の引用に頼った笑いも、その前提を知らない人に伝わるかを検討します。「どこが面白いか」を長く説明しなければ成立しない場合は、動きや状況から理解できる別の表現を考える方法もあります。

服装・食事・しぐさ・色や記号の使い方を確認する

確認したいのは、衣装の露出、食材や飲酒の描写、手の動き、宗教的な建物・装飾、国旗や地図などです。映像の背景や小道具も含めて、対象市場でどのような意味に受け取られるかを現地事情に詳しい担当者と確認します。

「この国ではこの色が必ず好まれる」といった一律の判断は避けましょう。同じ国・地域でも、場面や視聴者によって受け止め方は異なります。日本の風景や季節行事を活かす場合も、その魅力が伝わるように必要な背景説明を映像や言葉で補うことが大切です。

確認するときは、「問題はありませんか?」に加え、「どんな意味に受け取りましたか?」と聞いてみましょう。
作り手の意図を先に説明しすぎず、視聴者に近い立場からどう見えるかを確かめることで、伝わり方のずれを発見しやすくなります。

参考:広告の自主規範であるICC広告・マーケティング・コミュニケーション規程の解説でも、文化的な価値観への配慮や、固定観念・差別的な表現を避ける考え方が示されています。

翻訳では、意味・尺・画面の読みやすさを調整する

コピーは、伝えたい内容と印象をセットで共有する

翻訳を依頼するときは、日本語原稿と一緒に、伝えたい利点、残したいブランドの印象、変えてはいけない商品情報を渡しましょう。自然な言い回しに整える過程で、商品の効果や条件が元の説明より強くならないかも確認します。

たとえば、架空のコピー「毎日に、ちょっといい時間を。」を調整する場合、「忙しい人に、手軽に休憩できる価値を伝えたい」という意図まで共有します。そうすると、どの意味を残して、どの言い方を変えられるかを相談しやすくなります。

機械翻訳や生成AIを下訳に使う場合も、公開前には商品情報と対象市場の言語表現に詳しい人による確認を入れましょう。原文との意味のずれ、商品名の表記、自然な語調を分けて確認すると整理しやすくなります。

ナレーションは、実際に読んで長さを確かめる

同じ内容でも、言語や言い回しによって必要な発話時間は変わります。日本語の原稿と同じ秒数に収まると決めつけず、収録前に、訳した原稿を想定する速さで読んで確認することが大切です。

尺を超える場合は、伝える情報の優先順位を決め直します。映像で理解できる内容を音声から減らす、構成を調整するなど、視聴者が無理なく理解できる長さと情報量を目指しましょう。

字幕・画面内の文字・リンク先までそろえる

字幕だけを置き換えても、商品パッケージ、図表、操作画面、最後の案内に日本語が残る場合があります。映像に含まれる文字を一覧にして、翻訳する箇所を決めると、対応漏れを防ぎやすくなります。

訳文を入れた後は、改行、文字の大きさ、表示時間を実際の映像で確認します。価格・通貨・単位・日付の表記や、問い合わせ先・購入先も、配信先の条件に合わせて確認してください。

広告を見た後のページやフォームまで、視聴者が迷わず進めるかも確認したいポイントです。映像の案内とリンク先で、言語や商品の提供条件が食い違わないようにそろえましょう。

現地確認は、企画・仮編集・公開前の3段階で行う

完成後に初めて現地側へ見せると、出演者や撮影場所まで変更が必要になる場合があります。変更の影響が大きい項目から先に確認する進め方をおすすめします。

  1. 企画・絵コンテの段階:訴求内容、人物設定、使用場面、文化的な受け止め方を確認する。
  2. 翻訳原稿・仮編集の段階:言葉の意味、音声の長さ、映像との対応、字幕の読みやすさを確認する。
  3. 公開前の完成版:修正の反映、商品情報、表示条件、リンク先、掲載先の要件を確認する。

確認を依頼する相手には、対象市場と言語に詳しい人に加え、商品情報を判断できる担当者も含めましょう。言葉の自然さ、商品の正確さ、広告としての掲載可否を、それぞれ誰が確認するか明確にしておくことが重要です。

文化の確認と、広告ルール・使用許諾の確認を分ける

文化的に受け入れられる表現かどうかと、その広告を掲載できるかどうかは、確認する観点が異なります。現地の広告ルール、媒体の掲載基準、素材や出演者の使用条件についても、担当者と確認範囲を決めてください。

  • 商品に関する効果・性能の説明や、必要な注意書きを誰が確認するか。
  • 音楽、写真、映像素材、出演者の契約が、予定する地域・期間・媒体での利用をカバーしているか。
  • 海外で撮影する場合、必要な撮影許可や施設との調整を誰が担当するか。

たとえば、Google広告の公式ポリシーでは、広告の内容に加え、リンク先、技術要件、掲載地域に適用される法令への対応などが示されています。制作着手時に確認し、公開前にも最新の条件を確かめる運用にしましょう。法的な判断が必要な項目は、対象国の制度に詳しい専門家へ確認します。

指摘を受けたときは、修正箇所と理由、修正後の確認者を残します。言語ごとに原稿や映像の版を管理し、最終的に誰が公開を承認するかまで決めておくと、確認の行き違いを減らせます。

多言語映像の参考になるCapWorksの制作実績

言語別の完成イメージを検討する際には、実際の制作物も参考になります。CapWorksでは、EBC Lab様のマーケティング用映像として、英語版の商品説明ムービーと、簡体字版の商品紹介ムービーを制作しています。

多言語で商品を紹介する映像を検討されている方は、情報を伝える順番や、映像と文字の組み合わせに注目してご覧ください。相談時に参考映像と希望する言語を共有すると、必要な制作内容を整理しやすくなります。

依頼時は、翻訳・確認・制作の担当範囲を明確にする

見積もりを依頼する際は、対象市場・言語数・動画の本数・既存素材・現地確認の体制を共有しましょう。特に、次の作業をどこまで依頼するかで、必要な体制や費用が変わります。

  • 既存素材を使った編集、追加撮影、企画・シナリオの作り直し。
  • 翻訳、コピーの調整、字幕の作成、外国語ナレーションの収録。
  • 現地の言語・文化に関する確認や、広告ルールに関する確認。
  • 言語・媒体・動画の長さごとの納品と、修正対応の範囲。

現地法人や販売代理店が確認を担当できる場合は、その担当者と回答期限も伝えておきましょう。確認体制が未定であれば、制作開始前に、必要な確認と担当者を整理するところから進めます。

CapWorksの制作対応・料金の目安

CapWorksでは、テレビCM・WebCMの企画から撮影・編集・納品まで対応しています。大阪を拠点に、国内は撮影を含めて全国対応しています。制作内容はテレビCM・WebCM制作サービスをご覧ください。

サービスページ掲載の「スタンダード&企画・提案」は250,000円〜です。これは一般の映像制作プランの掲載額であり、海外向けに必要な翻訳、外国語収録、現地確認、海外撮影などの対応可否・担当範囲・費用は、案件ごとにご確認ください。

相談・お見積もり無料

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「今ある映像を活かしたい」「別の言語でも商品を紹介したい」
まずは、対象の国・地域と、使いたい映像をお聞かせください。

目的・ご予算・お持ちの素材をもとに、必要な制作内容をご相談いただけます。

国・地域、希望言語、掲載予定の媒体、公開希望時期を、分かる範囲でお伝えいただくとスムーズです。

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