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2025.12.16

ピンマイクの正しい付け方完全ガイド|服装別・シーン別に動画制作のプロが解説

ピンマイク(ラベリアマイク)の正しい付け方を、動画制作会社CapWorksが服装別・シーン別にわかりやすく解説。位置の目安、ケーブル処理、ノイズ対策、NG例までこれ1本で確認できます。


はじめに|「声が聞き取りづらい」は撮影最大の失敗

せっかく良いカメラで撮影しても、

  • 声が小さくて聞こえない
  • 衣服がこすれる「ガサガサ音」が入ってしまった
  • マイクを付ける位置がバラバラで、カットごとに音質が違う

こうした「音のトラブル」があると、動画の印象は一気に悪くなります。

そこで活躍するのがピンマイク(ラベリアマイク)ですが、「どこにどう付けるのが正解?」と悩む現場も多いはず。

本記事では、大阪で企業・団体向けの映像制作やオンライン配信を多数手がけてきたCapWorksが、ピンマイクの基本的な付け方から、服装別のコツ、よくある失敗例まで、実務目線でまとめました。

撮影現場に入る前の「予習用マニュアル」としても、そのままお使いいただけます。


この記事でわかること

  • ピンマイク(ラベリアマイク)の基本と、ベストな位置・距離の目安
  • スーツ・シャツ・Tシャツ・ワンピースなど、服装別の付け方
  • 衣擦れノイズや音割れを防ぐためのケーブル処理・NG例
  • オンライン配信・セミナーでのピンマイク活用のポイント
  • プロの現場で実際に行っているちょっとした工夫

ピンマイクの基本と「良い音」の条件

ピンマイク(ラベリアマイク)とは?

ピンマイクは、胸元や襟元にクリップで留める小型マイクのことです。
口元から一定の距離を保ちながら、話し手の声を安定して収録できるのが特徴です。テレビのインタビューやセミナー、オンライン配信など、ビジネスシーンでも広く使われています。

多くのラベリアマイクは無指向性(全方向)で、ある程度位置の自由度はあるものの、「どこでもいい」わけではありません。(RØDE Microphones)

ベストな距離・位置の目安

メーカー各社のガイドラインを整理すると、ピンマイクの位置の目安は下記の通りです。

  • 口元から約15〜30cm(手のひら1枚分〜少し広め)
  • 胸の中央・胸骨(みぞおちより上)付近に付ける
  • 顔の向きが変わっても、口からの距離が大きく変わらない位置が理想

RØDEやShureなどのマイクメーカーも、胸の中央(胸骨のあたり)・胸ポケットレベルに付けることで、音量と自然な音質のバランスが良くなると解説しています。

近すぎるとブレスや破裂音で音割れしやすく、
遠すぎると環境音が増え、声が聞き取りづらくなります。


ピンマイクの正しい付け方【基本ステップ】

まずはどの服装でも共通する「基本の付け方」から。

① ケーブルを整えて、ノイズ対策をする

  1. ケーブルを軽く伸ばし、ねじれを取る
  2. マイクのすぐ下でケーブルを小さくループさせ、
    クリップや衣服に一緒に留める(Audio-Technica)

このループを作ることで、ケーブルが引っ張られたときの「ゴソッ」というノイズや、送信機側まで振動が伝わるのを軽減できます。

② マイクヘッドの向き・風防を確認

  • 風防(スポンジやファー)がしっかり付いているか
  • 無指向性マイクでも、できるだけ口の方向を向ける
  • 屋外や空調が強い場所では、必ずウインドスクリーンやファーを使用

RØDEなどのマニュアルでも、「できるだけ音源に向ける」「風や衣擦れの影響を避ける」ことが推奨されています。(edge.rode.com)

③ 衣服にクリップする

基本ルールはシンプルです。

  • 布地のエッジ(襟・前立て・ポケット口・ネクタイの縁)に付ける
  • マイクヘッドは布の「外」に出す(隠す場合は別途テクニックが必要)
  • マイクのすぐ周りに、揺れるアクセサリー・ネームホルダー・髪の毛・マスクのヒモが来ないようにする

ピンマイクは、布の端に留める方が安定しやすく、マイクが回転して向きが変わるリスクも減ります。


服装別・シーン別のおすすめマイク位置

ここからは、現場でよくある服装パターンごとに、具体的なマイク位置とコツを紹介します。

スーツ・ジャケットの場合

おすすめ位置

  • ジャケットのラペル(襟)の内側寄り
  • シャツの第2ボタンと第3ボタンの間
  • ネクタイをしている場合は、結び目の少し下

ポイント

  • 口から約15〜25cm離れる位置を意識する
  • マイクがネクタイやネームホルダーに当たらないよう、少し外側 or 内側にずらす
  • ジャケットの裏側にケーブルを通して、腰回りの送信機までスッキリ配線

ニュース番組や企業インタビューなどでも、胸の中心線付近に付けることで、顔の向きが左右に振れても声のレベルが安定しやすいとされています。

シャツ・ポロシャツ・Tシャツの場合

ボタン付きシャツ

  • 第2〜3ボタン付近の前立て部分にクリップ
  • ケーブルはシャツの内側から出して、マイクのみを外側に

ポロシャツ・Tシャツ

  • 首元のリブや襟ぐりの縁に付ける
  • 生地が薄くて「フカフカ」する場合は、
    • インナー側にテープで固定する
    • 専用のマウントやテープ(Rycote, URSAなど)を使用する

Tシャツはマイクが目立ちやすい服装ですが、胸の高い位置に付けすぎると音が近すぎて割れやすくなるので、口から20〜30cm程度の距離を目安にしましょう。

ワンピース・ブラウスなど(女性ゲスト)

女性ゲストの場合、服のデザインによって難易度が変わります。また、基本的には女性ゲストのピンマイクは女性が付けることが良いとされています。

おすすめ位置の例

  • 襟付きブラウス:襟の付け根または第1〜2ボタン付近
  • 丸首ワンピース:首元の内側に仕込んで、マイクだけ外へ
  • レース・フリルが多い服:レース部分に直接当たらないよう、裏地側にテープで固定

ポイントは、

  • 服のデザインをできるだけ崩さず、かつ衣擦れを避ける位置を探す
  • 可能であれば、撮影前のブリーフィングで「胸元がしっかりした生地の服」をお願いする

映画やドラマの現場では、ガムテープを三角に折って裏地側に仕込み、マイクを隠すテクニックもよく使われています。(mit-studio.com)

オンライン配信・ウェビナー・セミナーの場合

PC内蔵マイクやイヤホンマイクだけだと、どうしても音質に限界があります。
オンラインセミナーでピンマイクを使う場合は、

  • カメラの画角に入ってもOKなら、胸元に「見える付け方」で問題なし
  • マイクは胸の中央・口から20〜30cmをキープ
  • 自宅・オフィスではエアコンの風が直接当たらない位置に座る

RØDEやSyncoのガイドでも、オンライン授業やリモート配信では、胸のあたりにラベリアマイクを付けることで、安定した音声が得られるとされています。


よくあるNG例とトラブルシューティング

1. 衣擦れノイズがひどい

ありがちな原因

  • マイクがジャケットの縁やネクタイ、髪の毛に触れている
  • ケーブルがブラブラして、服に何度も当たっている
  • 厚手のニットやマフラーと擦れている

対策

  • マイクの周りを「何も揺れないゾーン」にするイメージで位置を調整
  • ケーブルはループを作って固定し、遊びを減らす
  • 厚手のコートやストールは、収録直前だけ外してもらう

衣服の中にマイクを完全に隠すと、服の素材によってはノイズが増えやすいという指摘もあります。隠しマイクは便利ですが、「ノイズが出やすい」リスクも理解した上で使いましょう。

2. 音がこもる・遠く感じる

考えられる原因

  • マイクが口から遠すぎる(30cm以上離れている)
  • ジャケットの内側奥に入れ込んでしまい、布に遮られている
  • 襟の裏やネクタイの内側に隠しすぎている

対策

  • 口から15〜25cmの範囲を目安に位置を調整
  • 厚手の布の「奥」に隠すのではなく、「表側ギリギリ」に寄せて装着
  • 隠す必要がない場面(会社紹介・セミナーなど)では、あえて見せる付け方にする

3. 音が割れる・サ行がきつい

ありがちな原因

  • マイクがあごの真下など、口元に近すぎる
  • 送信機やカメラ側の入力レベルが高すぎる
  • 大きな声を出すシーン(檄、笑い声など)でレベルを詰めすぎている

対策

  • マイクの位置を胸の位置まで下げる
  • ワイヤレス送信機やレコーダー側で入力レベルを少し下げる
  • テスト収録時に、少し大きめの声でも試してもらう

メーカーのガイドでも、マイクが口に近すぎると歪みやすく、遠すぎると環境ノイズが増えるため、「やや胸寄りの位置」が推奨されています。


初めてピンマイクを付ける出演者への伝え方

初めてピンマイクを付ける方は、思った以上に緊張されています。
現場では、こんな一言を添えると安心してもらいやすくなります。

  • 「いま音声さんが一番気にしているのは、◯◯様の声がしっかり届くことなので、少し触らせていただきますね。」
  • 「途中で服が当たってガサガサ音がしたら、こちらから一度お声がけします。」

また、マイクを付ける前と後に短くしゃべってもらい、音の確認を一緒に行うと、本人も安心し、声量も安定しやすくなります。


プロに任せると何が違う?CapWorksの現場での工夫

CapWorksでは、企業VP、採用動画、商品紹介、オンライン配信など、さまざまな現場でピンマイク収録を行っています。

現場では、例えばこんな工夫をしています。

  • 服装を想定した事前ヒアリング
    • ジャケットあり/なし
    • 社章・ネームプレート・アクセサリーの有無
  • ピンマイクのほかに、ハンドマイク・ガンマイクも予備で用意
  • ピンマイク装着の社内研修

「とりあえずマイクを付けた」だけではなく、撮影~編集~配信まで一気通貫で対応しているからこそ、音声の失敗を極力減らす設計が可能です。


まとめ|ピンマイクの付け方は「位置 × 服装 × ノイズ対策」

最後に、ピンマイクの付け方のポイントを整理します。

  • ベストな位置は口から約15〜30cm・胸の中央(胸骨付近)
  • 服のエッジ(襟・前立て・ネクタイの縁)に付けると安定しやすい
  • ケーブルはループを作って固定し、引っ張り&衣擦れノイズを軽減
  • 服装ごとに「揺れるもの」「こすれやすい部分」を避けて位置を決める
  • 隠しマイクは便利だが、ノイズリスクもあることを理解した上で使う

撮影やオンライン配信の音声でお悩みなら、CapWorksへお気軽にご相談を

ピンマイクの付け方ひとつで、動画の印象は大きく変わります。
「社内でなんとか撮っているけれど、どうしても音が安定しない…」
「今度の撮影だけは、しっかりプロに任せたい」

そんなときは、ぜひ一度CapWorksにご相談ください。

大阪を拠点に、映像制作・オンライン配信・WEB制作・SNS運用までワンストップでサポートしているからこそ、企画〜撮影〜音声収録〜配信までをトータルで設計し、御社の伝えたいメッセージを「見える・聞こえる」形に仕上げます。

  • 「こんなシーンでピンマイクを使いたい」
  • 「この会場だとどんなマイク構成が良い?」

といったざっくりしたご相談ベースでも大歓迎です。
ピンマイクの付け方から配信設計まで、現場経験豊富なスタッフが丁寧にサポートいたします。

 

     

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