〝ドローン〟という機械を今まで見たこと聞いたことはありますか?
世間では2015年に首相官邸の屋上で不審なドローンが発見された事件から大きく浸透し始め、今では自分では使ったことがない人でさえ、ドローンという言葉は知っている、さらにはどうゆう用途の機械かを知っている、という人が多くなっているほどの認知度になりました。
実は、今ほど世間に浸透するはるかに前からこのドローンは存在します。
ドローンとはおおよそ、小型の無人航空機のことを指しますが、今では遠隔操作や自動操縦ができる機体全般に使う場合もあります。小型といえども、比較的に大きい機体もあり、操縦するのに人が搭乗しない飛行機体を一般的にドローンと呼びます。
じゃあ、ラジコンはなに?と思われた方。実はラジコンとは商標ですので、販売元の増田屋コーポレーションが名づけた玩具名であり、一般名称ではありません。広義的にとらえると、「ラジコン」もドローンの一種であるということ。
ドローン(Drone)という言葉は、もともとオスの蜂という意味ですが、マルチコプターが飛行する時にプロペラが発する「ブーン」という音が蜂が飛ぶときの羽音と似ていることで〝ドローン〟と呼ばれるようになったという説があります。
個人でも簡単に入手でき、気軽に空撮が楽しめるようになったことで趣味の幅が広がり、画期的なツールとしてニュースやSNSなどで大きく取り上げられた時期もありました。
しかし、簡単が故にルールが定まっていないとプライバシーの侵害や、ほかの飛行物体との衝突、あるいは落下による人的被害の可能性もあるため、政府よりきちんとした法改正がすすみました。
2015年4月の首相官邸の屋上で不審なドローンが見つかったことが当時は非常に話題になりましたね。同年12月には200g以上のドローンに対し〝改正航空法〟が施行され、2016年4月にはすべてのドローンに対し、〝小型無人機等飛行禁止法〟が施行されました。
万が一、これらの規制に違反した場合は、1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金が科せられるれっきとした国の規制なので注意しましょう。使用にあたっては、国土交通省のHPから申請などが可能です。
ドローンは重さによって、規制内容が異なります。200gを基準として、2タイプの法律になります。
現在、下記の場所で200g以上のドローンを飛ばすことが〝航空法〟で禁止されています。ドローンと一言で言っても、厳密に言えば航空法に以下のような記載があります。
これに対象となる機械であれば、すべて以下の場所で飛ばすことが禁じられています。
・地上または水面から150m以上の高さの空域
・人口集中地区の上空
・空港周辺の空域
もし、これら禁止区域内でドローンを飛ばしたい場合は、事前に申請が必要です。申請場所は東京と大阪にある地方航空局あるいは空港事務所。きちんとルールを守らなければ懲役あるいは罰金になるので気を付けて利用しましょう。
200g以下のドローンでもやはり、小型ドローンとして〝小型無人機等飛行禁止法〟が適用されてしまうので、国が指定した場所周辺で飛ばすことが可能ですが、事前に警察署への通報書の提出による申請が必要です。
その他にも、電波法という法律があるおかげで、電波を発するすべての機器はこの電波法を守らなければいけません。たとえば、ドローンが200g以下であっても、技適マークがなければ電源をオンにしたその瞬間、電波法違反、ということなってしまいます。
やや面倒ですが、ドローンを使用するにあたってこんなにも種類別に規制や基準があります。法律では引っかからない部分でも、自治体単位での条例で引っかかる場合もあるので、十分注意して使用しましょう。ここまでくれば、だれでもお手軽に、とは到底言えない代物になってしまいました。
とうとう趣味の範囲での使用をする人はほとんどいなくなり、商用での利用シーンがほとんどではないかと思います。
気を付けなければいけないのは、ドローンの使用区域だけではなく、飛ばし方にも法律に沿ったルールがあります。
以上、6点のルールをしっかりと守りましょう。軽い気持ちで飛ばす際のルールを破ったり、禁止区域での使用をして、違法とされ書類送検された事例が数多く存在しています。むやみに遊び半分で使用しないように気を付けてください。
実は、これらルールをしっかり守ります、と誓って申請をしたからといって誰でも許可されるわけではありません。許可申請には、最低10時間以上の飛行訓練と、使用にあたって具体的な安全策を講じていることを証明する必要があります。なかなかドローンを使用するまでの道は長く険しいのです。
ドローンに関して少しは理解が深まったでしょうか。現在は、誰でも簡単手軽に空撮が楽しめる!というツールとはかけ離れ、個人が手をだすには難しい代物になってしまいました。
CapWorks事務所では、社内にドローンカメラマンはいませんが、パートナー契約の外注カメラマンがいるので、ドローンでの撮影にも対応できます。空撮も取り入れた映像作成などにもし興味があれば、一度ご連絡ください。